間取りショートストーリー room09 旅立ち


私には生意気な幼馴染がいる。このおんぼろアパートの隣人で、よちよち歩きをしているころからの付き合いだ。小中高と同じ学校に通い、ケンカして仲直りしてを繰り返してきたけれど、明日からはもう、そんな日々も消え失せる。生意気なあいつは、明日、東京へ行く。
俺には気の強い幼馴染がいる。このおんぼろアパートの隣人で、よちよち歩きをしているころからの付き合いだ。小中高と同じ学校に通い、ケンカして仲直りしてを繰り返してきたけれど、明日からはもう、そんな日々も消え失せる。気の強いあいつは、この街に残り、地元の短大に通う。
私は、ずっとあいつが好きだった。いつから好きだったかなんて覚えていない。気が付いたら、いつも傍にいたから、いなくなることなんて夢にも思ってなかった。だから、「大学は東京に行く」と言い出したときはビックリした。「この街にいなよ」なんて、こっぱずかしくて言えなかった。それに、あいつの人生はあいつのものだ。
俺は、ずっとあいつが好きだった。いつから好きだったかなんて覚えていない。気が付いたら、いつも傍にいたから、離れることなんて夢にも思ってなかった。東京に行くと伝えた時も、「じゃあ私も一緒に行く!」とか言い出すと思っていたのに。「おまえもくるか」なんて、こっぱずかしくて言えなかった。それに、あいつの人生はあいつのものだ。
それから、なんとなく意識してしまってうまく話せないまま、今日まで来てしまった。明日、あいつはいなくなってしまう。気持ちを伝えるには今しかないのに、どうしてこう素直になれないんだろう。ああ、もう、モヤモヤしてきた。気分転換にベランダに出て、外の空気でも吸おう。
それから、なんとなく意識してしまってうまく話せないまま、今日まで来てしまった。明日、俺はこの街を出て行く。気持ちを伝えるには今しかないのに、どうしてこう勇気が出ないんだろう。ああ、ちくしょう、イライラしてきた。気分転換にベランダに出て、タバコでも吸うか。
「…あれ?」
「お、おう…」
「何、もう荷造り終わったの?」
「ああ。俺、荷物少ないし、」
「ふーん…。あ!ていうか、タバコ!止めたんじゃなかったの?」
「うるさいなあ…ちょっと吸いたくなったんだよ!ほっとけ」
「人が心配してあげてんのに!かわいくないなあ!」
「こっちのセリフだよ、おせっかい」
ああ、なんで可愛くないんだろ、私。こんなこと言うつもりじゃないのに…。
くそ、なんで優しくできないんだ、俺。こんな言い方するつもりなかったのに…。
「…冷えるな、今日」
「え…あ、うん、そうだね…」
「さ、寒いしさ、中はいるわ」
「あ、そうだね…私も入ろ…」
「明日見送りよろしくな!」
「気が向いたらね」
ベランダの窓を閉めると同時に、後悔の波が襲ってきた。いいの?このままで?このまま、遠く離れてしまっていいの?ずっとあいつのことが好きだったのに、結局、この気持ちを伝えられないまま?そんなの嫌だ!
私は、もう一度窓を開けて、あいつの名前を呼んだ。
ベランダの窓を閉めると同時に、後悔の波が襲ってきた。いいのか?このままで?このまま、遠く離れてしまっていいのか?ずっとあいつのことが好きだったのに、結局、この気持ちを伝えられないままなのか?それでいいわけない!
俺は、もう一度窓を開けて、あいつの名前を叫んだ。
706号室のあいつは、東京に行った。不安がない、寂しくないと言えば嘘になる。だけど別に今生の別れでもあるまいし、会おうと思えばどうにでもなる。私たちは、これまでずっと築いてきたのだ。18年もの歳月をかけて、切っても切れない絆を。私は、私にできることを、私の道を進むのだ。いつかまた、一緒に過ごす日のために。
705号室のあいつは、大泣きしながら俺を見送った。悲しくない、心配ないと言えば嘘になる。だけど別に今生の別れでもあるまいし、会おうと思えばどうにでもなる。俺たちは、これまでずっと紡いでき。18年もの歳月をかけて、切っても切れない縁を。俺は、俺にできることを、俺の道を進む。いつかまた、一緒に過ごす日のために。
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幼馴染がいなかった私は、幼馴染もののマンガからエネルギーを吸収していました。
『ご近所物語』『タッチ』『名探偵コナン』『鋼の錬金術師』…。
どれも名作ですね。
さあ、明日の「ラスボスです」は~・・・
「恋愛教祖みほたんのフラれてからが勝負」をお送りいたしま~す。
明日もまた見てくださいね。ジャーンケーンポンっ!
(もうこのネタ使えないな・・・ タニグチ)
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2010-4-24 プロローグ(room01~08もコチラへ)


















