五月二十四日。担当、橘一葉。
これまでの2人の日誌、すごくいっぱい書いててびっくりした。
日誌って聞いて「今日は頑張った。楽しかった。終わり」みたいなのを想像してたから、
こんなにちゃんと書くの?って琴音に聞いたら、
「後輩2人がちゃんとやってるんだから、一葉ちゃんもしっかり書かないとダメよ」
って言われちゃった。
「後輩」ったって、幼なじみだからなあ…正直同い年くらいに思ってるんだけどね。
琴音曰く、「ここに書いてあることはきっと未来の私たちの糧になるはずだから」だってさ。
まあ琴音にそう言われたら、ちゃんと書く他にない。
とかなんとか言いつつ、ここまで結構書けたな。いいね、私。この調子。
何か他に書くこと…あ、じゃあタイトルの話。
いままでの日誌に書いてなかったから、一応残しておきたいかな。
幕張メッセのリアル脱出ゲームフェスティバルでやる私たち最初のイベント。そのタイトルが決まったときの話。
その名も、「私たちのリアル脱出ゲームからの脱出」。
いろんな案があったけど、最初に海咲がポッと言ったやつに戻ってきちゃった感じだった。
最初は、
「リアル脱出ゲームからの脱出」って何?
みたいな感じでちょっとギャグっぽく笑ってたんだけど…
いろいろ考えたら、今の等身大の私たちが作りたいものを詰め込んだって意味では意外と良いよねって。
たしか琴音が言ったんだっけ?
そう考えたらだんだん良く見えてきて、最終的には全員一致で決まった感じだった。
私が提案したやつはことごとく不評だった…
もしかして私ってネーミングセンスない?
『超絶難解謎地獄からの脱出』とか結構インパクトあってよかったと思うんだけど…
いつかどこかで出すことをこっそり願っておくことにする。
まあとにかく、タイトルが決まるといよいよ実感が湧いてきた感じがして。
本当にこのイベントやるんだーって感じというか。もちろん最初からその気ではあったけど。
気持ち的なさ、そういうのってあるよね。そうやってみんなの気持ちも一段と強まった気がしたよ。
それがタイトルを決めたときの話。
よし、これだけ書けば十分でしょ。え、てかなんなら渚のとかより長くない?案外書けるもんだね。
次は琴音が書くのかな。なんか変なこと書いてたら笑ってやろーっと。
(担当:一葉)