6月15日、浅草ビューホテルにて行われた結婚披露宴にて、謎解きウェディングを仕掛けてまいりました。
SCRAPグッズ「謎箱」でプロポーズを成功させたほどの謎解き好きなおふたりのために、披露宴の進行内に謎解きを大胆に取り入れて制作いたしました。

新郎新婦は人形劇を通じて出会われ、アマチュア人形劇団として活動を続けていらっしゃいます。
そんなおふたりの「謎解きウェディング」は、人形劇を取り入れた物語仕立ての内容になりました。

舞台は浅草ビューホテルの披露宴会場。
新郎新婦がお色直しのため中座されると、おふたりの劇団のご友人による人形劇が披露されました。
登場したのは、新郎新婦が愛用している人形の赤おに君と、しろべえ君。
どうやら「彼ら」は、自分たちの主人である二人が結婚を機に人形劇をやめてしまうに違いないと心配でならない様子。
そして何やら企みごとを思いつくと、コソコソとどこかに行ってしまいました。
「この結婚式が本当に祝福されているのか、試してみましょう」という、ちょっと不穏な言葉を残して。

いったい人形たちは何を計画しているのか？ゲストの皆さまが不思議に思っている所に、お色直しを終えた新郎が血相を変えた様子で会場に飛び込んで来ました。
新郎はこう訴えます。
「皆さん、大変です！新婦のティアラがなくなってしまいました！どこを探しても見つかりません。このままではお色直しを終える事が出来ません！」

突然の事態にざわめく会場。ベテランの司会者も驚きを隠せない様子で、ゲストの皆さまに呼びかけます。
「これは大変な事になってしまいました。どなたか、ティアラの行方をご存知の方はいらっしゃいませんか？」

「---どうやら、お困りのようですね？」
という声が会場内に響き渡り、
ゲストの皆さまが振り返った所に現れたのは…
もちろんSCRAPです。

この日"人形達の使者"としてやって来たSCRAPから、人形達の伝言がゲストの皆さまに伝えられます。
「新婦のティアラは預かった。取り戻したければ、披露宴の出席者みずから謎を解き明かしてみろ。
ただし制限時間の15分以内に、謎が解けなければティアラは戻らない！」
そう、人形たちは何と新婦のティアラを隠してしまったのです。
そしてティアラを取り戻すためには、人形達の用意した謎を解き明かすしかありません。
テーブルには一斉に謎が配られ、合図と共に謎解きがスタートします。

各テーブル1～2チームに分かれて謎解きに挑戦して頂きました。
「リアル脱出ゲーム」未経験の人も、チームで協力して知恵を絞って謎を解いていきます。

謎を解いて解答をスタッフのところに持って行くと、不思議なカードが渡されます。
そして全てのチームが謎を解き終えると、会場に不思議な額縁が現れました。
額縁に全てのカードが並んだとき、ヒントが完成しました。

何と、ティアラを取り戻すためには新婦のお父様の力が必要とされることが判明します。
新郎新婦の結婚を心から祝福しているお父様は、結婚式を無事に執り行うため人形達のところへと向かい、ティアラを取り戻して、新婦とご一緒に再入場されました。

披露宴の席ではありますが、父娘で並んで歩く姿はまるでバージンロードを歩いているかのようです。
新郎新婦のおふたりが揃って高砂にご着席され、これでめでたしめでたし…。
と誰もが思ったその瞬間、SCRAPからある事実が伝えられました。

「皆さまの謎解きには、まだ続きがあります。
実は、人形が隠してしまったティアラは1つだけではなく、2つありました。
両方のティアラが揃わなければ、この結婚披露宴を結ぶことは出来ません」
どよめく会場に、さらにSCRAPからの説明が続きます。

「もう1つのティアラはこの会場の中にありますが、その在処は謎の続きの中に隠されています。 全ての謎を解き明かせば2つめのティアラも取り戻され、新郎新婦からお礼の賞品も贈られるはずです！」

そして各チームに配布される新たな謎。今度は制限時間30分。
まさかの謎解き第2章が幕を開けました。

最初よりも少しレベルアップした謎に皆さまは苦戦していましたが、新郎新婦のおふたりとも協力しながら、着実に謎を解き進めていきました。
真剣に謎を解きつつも、楽しそうな笑顔を浮かべています。
そして制限時間ラスト1秒のタイミングで最後のチームが解答を提出して全チームクリア！
謎の解説とクリア順位発表が行われ、上位のチームには大きな拍手が送られました。

「さて、人形たちもそろそろ納得してくれたでしょうか？ここで彼らの様子を見てみたいと思います」

「ティアラ、見つかっちゃったね…」
「最後にいっぱい遊べて、楽しかった」

謎が解かれてしまって残念そうな人形たち。
ちょっと悲しそうな笑顔を浮かべて、新郎新婦に手を振ります。

しかし、彼らは1つ誤解をしていました。
おふたりは、結婚してからも人形劇をやめるつもりなんてなかったのです。
「これからもずっと、人形劇は続けて行きます！」
ゲストの皆さまの前で新郎新婦が固く誓って、やっと人形たちの誤解を解く事ができました。

そして残るは、2つめのティアラを取り戻すだけ。
ゲストの皆さまが解いた最後の謎の解答は、魔法の呪文になっていました。
これを会場の全員で唱えることによって姿を現した2つめの"ティアラ"は、何と婚約指輪。
ティアラを模した可愛らしいデザインの指輪でした。

結婚指輪の上から婚約指輪を重ねる「エンゲージカバー」という儀式を行い、新郎新婦の幸せな暮らしが続く事をより確かにして、この披露宴は結びへと向かっていきました。

新郎新婦の人形劇と謎解きへの愛が溢れたストーリーで、非常に濃密な「謎解きウェディング」となりました。
ゲストの皆さまにも、新郎新婦のおふたりにも楽しい謎解きの一時をお過ごし頂き、そのお手伝いが出来た事を私共も大変嬉しく思います。

おふたりも、人形たちも、末永くお幸せに。