Collection:lie(2) なんとか謎を解き「できあがり」という答えを導いたとき、隣からか細い声で話しかけられた。振り向くと、そこにいたのはさっき隣で唸っていた女の子だ。 「解いたら…なんて出ました…か。答え、あってるか…不安…で」 人見知りなのか、彼女かのじょとはなかなか目が合わない。 できあがり、じゃないかなと私が導き出した答えを教えると、彼女はほっとしたような顔で笑う。 「…同じ。よかった」 どうやら彼女の導いた答えとも一致いっちしているようだった。よかった、と2人で微笑ほほえみ合ったときふと、せっかく解いた暗号を教えてよかったんだろうか…? と疑問に思い始める。 そのとき、少女が私の唇くちびるの近くにそっと人差し指を寄せ、左から右へ移動させた。 「…このことは…私とあなただけで。お口チャックだよ。ね?」 お姉ちゃんに教えてもらったお約束のおまじない、約束するときは絶対これをするんだよ、と彼女はふふっと笑う。そしてペコリと一礼をして去っていった。 …お口チャック…もしかしたら、答えを誰かに教えちゃダメだったのか…? そんなことがよぎり始める。やや不安だが…一旦いったんおいておこう…。もしダメだった場合は、私を放置したクレイ先輩のせいだ、うん。 何はともあれリストも完成した。これで私も検品作業ができるらしい。 「あ、もしかしてリスト完成した? よし、じゃあこれ!」 そうやっていつの間にか戻もどってきていたクレイ先輩が、目の前に段ボールの箱をどさっと置く。その振動しんどうで隣の机につまれた紙の山が崩くずれかけたので慌てて抑おさえる。無事ことなきを得てため息をつくと、ごめん…とクレイ先輩は苦笑いしていた。どうやらこの先輩は少しガサツなようだ。 ふと、一枚の紙を手に取ると【儲もうかる話があるんです。】と書かれていた。 「これが嘘のワードカード。さっき作った条件リストでこの嘘の言葉を仕分けてほしいってお願いされた分が…これこれ! 今日仕分けるのは…3月14日分の嘘か…」 そう言って段ボールから封筒を一つ取り出すと、クレイ先輩はため息をついた。今日のバタバタで疲つかれているんだろうか。 「ワードカードはこの封筒に入ってるから、よろしくね!」 受け取った封筒には、何やら少しだけ厚みがある。手渡てわたしてくれたときのクレイ先輩の顔は穏おだやかで、もしかすると疲れを感じたのは私の気のせいだったのかもしれない。 そのときどこかから、カラカラという車輪の回る音がする。この音は一体… 「おーい警備ロボ! こっちこっち!」 クレイ先輩の話しかける先にいたのは、アンティーク調の無機質なロボットだ。ちょっと年季が入った感じで、動きもぎこちない。そのロボットは、私が手に持った封筒ふうとうをカメラのレンズ越ごしに捉とらえると、そのレンズをウィンウィンと音を立ててピントを調整するように動いた。 「ピピピ、コチラ、真実混入ノ疑イアリ。真実、5枚、混入ノ疑イアリ」 「こいつは嘘と真実を警備をしている警備ロボット。ワードカードの中に何枚真実が混入してるかはわかるんだけど、どれが真実か〜とはわからなくて。それにちょっとボロボロだから連続しても使えない。毎回振り分ける前に、紛れ込んだ真実を見逃みのがさないよう数は教えてもらう感じかな。その数に間違いは無いから信用して大丈夫だいじょうぶだよ。じゃ、僕は他の子にもワードカード渡してくるからお願いねー!」 また行ってしまった…クレイ先輩の颯爽さっそうと去る姿を私は一体何回見るんだろう。残されたのは私と、無機質なロボット。ロボットの、ギリギリ目と呼べそうなカメラ部分と視線がぶつかった気がした。君の協力を得て私が頑張がんばるしかないようだ。 渡された封筒を開くと、そこには生々しい誰かの言葉が印刷されていた。 「ワードカード3/14在中」と書かれた封筒を開け、18枚のワードカードを取りだそう 5つの真実のワードカードの番号を小さい順に入力しよう 1枚目 123456789101112131415161718 2枚目 123456789101112131415161718 3枚目 123456789101112131415161718 4枚目 123456789101112131415161718 5枚目 123456789101112131415161718 「カタイかみ」がわからない 封筒から出てきたワードカードを触ってみましょう。 さらにヒントを見る 他の紙と比べてみてください。ちょっと曲げてみてもいいかも…? さらにヒントを見る 他のカードよりも、分厚いカードはありませんか? 答え 9番/18番のワードカードがこの条件に当てはまります。 「下にキズがあるもの」がわからない 最もわかりやすいものは、カードの「下」の方にバツ印のような「キズ」のマークがついています。 さらにヒントを見る よく見ると文字の「下」の背景に「キズ」と書かれているものがあるようです。それ以外にも「下」に「キズ」があるものはないでしょうか。 さらにヒントを見る 「きず」が含(ふく)まれていても読めるけれど、どこか違和感(いわかん)のあるワードカードがあるようです。 答え 5番/12番/17番のワードカードがこの条件に当てはまります。 「ヨコシマのもの」がわからない 見るからに「横縞(よこしま)」が描(えが)かれたカードがあるようです。 答え 8番/16番のワードカードがこの条件に当てはまります。 「サンカイ同じ単語が重なるもの」がわからない 3回同じ単語が重なって出てきているワードカードがあるようです。 答え 3番のワードカードがこの条件に当てはまります。 「マチガイがあるもの」がわからない 文章の中に間違いが含(ふく)まれるワードカードがあるようです。数字と漢字に着目してみるといいかもしれません。 さらにヒントを見る 間違った漢字や、存在しない日付が含まれるワードカードがあるようです。 さらにヒントを見る 計算間違いをしているワードカードもあるようです。 答え 1番/13番のワードカードが「存在しない漢字」、2番/6番のワードカードが「計算間違い」、15番のワードカードが「存在しない日付」に当てはまります。 嘘のカードはわかったがどうすればいいかわからない 5枚の「真実のワードカードの番号」を小さい順に入力する必要があります。1番から18番までのカードの中から「嘘のワードカードではないものの番号」を5つ、小さい順に入力しましょう。 答え WEBに【4/7/10/11/14】と入力しましょう。