ようこそ、ゼペット教授の異常犯罪相談室へ_クリアファイル謎2
あなたは、スケルトンを解いて出てきた答えが「いそはた」だったことを所長に告げた。
所長 「ああ。当時、警察もそうやって読み解いた。そして、被害者と同じパズルサークルに所属していた、礒旗 創 (いそはたつくる) を重要参考人として捜査を進めたんだ」
所長が語る事件のその後の展開に、あなたは耳を傾けた。
礒旗が自己顕示欲の強いサイコキラーであり、被害者の波鶴を殺害した後、自らの名前を署名のように現場に残したのではないか。と考えた警察は、礒旗の周辺を捜査した。
捜査の結果、礒旗にアリバイがないことが判明。さらに、もともと友人関係にあった礒旗と波鶴の2人が、事件の数日前に大喧嘩をしていたという証言が得られた。
証言者は、2人と同じパズルサークルのメンバーである、狩口良経 (かりぐちよしつね) 。狩口が目撃したのは、礒旗が「お前は見たことあるパズルしか作れない」と波鶴を馬鹿にしたことが原因で、2人がお互いをののしり合うひどい口論をしている姿だった。「死ね」「殺してやる」という言葉も飛び交っていたという。
警察はこれらの情報から、礒旗を任意同行。しかし、取り調べに対し礒旗は、事実無根であり無罪だと主張した。「もし自分が犯人ならば、捕まりたくないから自分の名前など現場に残さない。他に証拠はあるのか」と語る礒旗に対して、決め手に欠けた警察は何も応じることができず、袋小路に入ってしまった。
困った警察はカタギ刑事を通じ、セブン探偵事務所に相談を持ちかけた。所長は事件の異常性から、ゼペットに協力を仰ぐことを提案。所長がゼペットのもとへ向かい、事件の経緯を説明することとなった。
所長 「事件の経緯を聞いたゼペットは、ため息とともにこう告げた。『狩口を調べろ。私は、美しき芸術品が、愚か者によってむざむざと汚されていくのを許してはおけない』とね」
ゼペットの言葉通り狩口の周辺を捜査すると、狩口が事件後に多額の金を得て、海外に渡航していたことが判明。また、狩口の自宅付近のゴミ捨て場から、被害者の血液が付着した刃物と1 枚のメモが発見された。
メモは、遺体を切断すること、そして、スケルトンパズルの盤面を現場に残すことを何者かが狩口に依頼する内容だった。狩口は犯人に買収され、遺体の処理を行っていたのだ。
大きな進展が見られたものの、肝心の犯人の手がかりはなく、捜査はなおも停滞。警察は、事件の真相に気づいていると思しきゼペットから、更なる話を引き出すことをセブン探偵事務所に依頼した。
所長 「私もゼペットのことはよくわかっている。だが、もう私が行っても奴はこれ以上なにも話さないだろうと思ってね。私はラビットくんをゼペットの元に向かわせたんだ。それが、2人の初対面……」
妙にニヤニヤと楽しそうな所長を見て、あなたは嫌な予感がした。
所長 「情報を求めるラビットくんに、ゼペットはあいまいな返答を繰り返したんだけど……そうだ! せっかくだし、当時ゼペットが話したことを教えてあげるから、君も事件の真相を推理してみるといい。もう君も立派なセブン探偵事務所の一員なんだから、それくらい朝飯前だろう?」
あなたは、ゼペットの言葉をもとに、この不可思議な事件の真相の推理を始めた……