【電脳都市アクロスの謎】解除成功!
–空虚–
すべての謎を解き、ついにあなたは電脳都市アクロスの最深部にたどり着いた。
しかし目の前に広がるのは、何も無い、空虚な世界だった。まるで人類が滅んだ後の世界を表すかのような異様な光景。
そんな世界を彷徨うあなたは、足元に、1通の手紙を見つけた。
この文章を読んでいるということは、あなたは電脳都市アクロスの最深部へとたどり着いたのだろう。私はこの電脳都市アクロスを創造した者だ。
私はこの仮想空間で、とある実験を行っていた。
私のシミュレーション通りであれば、あなたの目の前にはきっと、「終末を迎えた世界」が見えているはずだ。そう、「人類が『自ら思考すること、行動すること』をやめ、人類が衰退し切った後の世界」がね…
ここ数年で人工知能の発達や技術の進化により、様々なことが便利になってきただろう?もちろん、それは良いことであるのかもしれないが、そんな世界を見て私が恐れていることが1つだけあったのだ。
それは人間が「自ら思考すること、行動することを放棄してしまうのではないか」ということだ。
そこで私は、「もし人類が思考をやめてしまったらどうなるのか」をこの仮想空間で実験してみたのだ。その結果世界はどうなったかは、あなたが現在見ている景色の通り、というわけだ。
「どれだけ技術が発達して、世の中が便利になろうと、自ら思考すること、そしてそこから行動へと移すことをやめてはいけない」どうやら、このことが「世界をさらに発展させるための秘密」の正体だったのだろう。
手紙には、続きがある。
「自ら考え、実行すること」を人類がやめてしまえばいずれ現実世界もこうなってしまう。
では、自ら考え、それを実行する、という力を向上させるために最適なものとは一体何か。これについて私は考えていた。
そして私が導き出した結論が、この力を向上させるために最適なものの1つが「謎解き」である、ということだ。
ここに来るまでに仕掛けられた謎や暗号によるセキュリティロックも、私がこの空間の開発の過程で生み出したものだ。人間の持つ「思考力」や「行動力」を試すためにね。
きっと世界は、まだ見ぬ謎で満ちている…今、目の前に広がる空虚な世界は言わば「謎の無い退屈な世界」でもある。そんな世界など面白くない、あなたもそう思わないか?
ここまでたどり着いてしまうほどの探究心、好奇心を、どうか現実世界でも忘れないでくれ…それが私の願いだ。
あなたは、アクロスを去り、現実世界へと帰還する。
あなたのまだ見ぬ「謎」を求めて…
fin