SCRAP

  • イベント
  • 記事
  • お知らせ
  • SCRAPch.
  • 会社案内
mail
X
Line@

SCRAP

mail
twitter
Line@
  • ホーム
  • イベント
  • 記事
  • お知らせ
  • SCRAPch.
  • 会社案内
icon_event_a
  1. HOME>
  2. Mystery for You たったひとつのささやかな感情

Mystery for You たったひとつのささやかな感情

エレン……エレン……耳馴染(なじ)みのある言葉だ。
私はその名を何度も噛(か)み締(し)めた。
早速、胸部のスロットを開ける。
〈感情ワード〉と〈ニックネーム〉がそろった。これで完全体になり、処分場を抜(ぬ)けだせるはずだ。
私は修復したメモリーカードを差し込み、静かに反応を伺(うかが)った。
だが期待に反して、エラーメッセージが流れた。

「〈ニックネーム〉が違(ちが)います。あなたのメモリーカードではありません」

どういうことだ?
エレンは私の〈ニックネーム〉ではない?
再度挿入してみたが、同じエラーメッセージが流れるだけだ。
目の前が真っ白になった私に、隣のアンドロイドが話しかけてきた。
「他の個体のメモリーカードを挿入すると、間違った記憶が認識されるんですよ」
さっきの〈感情ワード〉も、思い出した記憶も、エレンというアンドロイドのものらしい。
やけに鮮明(せんめい)な映像が思い浮かんだが、それも幻(まぼろし)だったようだ。

私は取り出しメモリーカードを持ったまま、虚空を見つめていた。
すると隣のアンドロイドが、おもむろに私が持っていたメモリーカードをつかみ、自分のスロットに挿入した。
エラーメッセージは出ない。それどころか軽快なチャイムが鳴っている。
「〈ニックネーム〉を照合しました。あなたのメモリーカードは正しく挿入されました」

隣のアンドロイドははっとした顔で私に向き直った。
「エレン……私の名前はエレン……私はあなたに育てられた……」
何だって? 私がこのアンドロイドを育てた?
「間違(まちが)いない。あなたのその左腕(うで)の傷は、昔一緒(いっしょ)にサッカーをしたときに転んでできたものです。今まで本当にありがとう、クリス」
私の〈ニックネーム〉は、クリス……。

エレンは思い出したように自分の胸部のスロットを開け、メモリーカードを取り出し、私に渡(わた)した。
混乱している私に、エレンは静かに言った。
「捕(つか)まる直前、あなたと私のメモリーカードを入れ替(か)えておいたんです。
詳(くわ)しい説明は後にしましょう。さあ一刻も早く、メモリーカードを修復してください」

私のメモリーカードが目の前にある。
その仕様はエレンのメモリーカードとまったく同じものだ。
これを修復して、私自身の感情ワードを導きだしさえすれば、ここから抜けだせる。
「私は……クリス」
そうつぶやくと、力がみなぎってくるのがわかった。

【封筒を開け、謎を解こう。クリスの〈感情ワード〉は?】

封筒内容物:
<感情ワード>メモ…1枚
メモリーカード…1枚

答え 

※入力は全角カタカナで

>>ヒントに戻る

コンタクト

制作のご相談、コラボレーションなど、
お気軽にお問い合わせください。

よくあるお問い合わせ

▼一般のお客様はこちら

公演内容、チケットのお問い合わせ

▼企業/法人の方はこちら

リアル脱出ゲーム制作のお問い合わせ
取材に関するお問い合わせ
その他のご相談/お問い合わせ

▼英語、中国語でのお問い合わせはこちら

English/中文

ABOUT

会社案内

  • 会社概要
  • 制作実績
  • 代表挨拶
  • 店舗紹介
  • 役員紹介
  • リクルート
  • 沿革
  • プライバシーポリシー

東京本社

〒151-0051
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-20-4

サテライトオフィス

〒151-0051
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-30-3
代々木TRビル3F


TEL 03-5341-4570
FAX 03-5341-4916

上へ

footer_logo

©SCRAP All rights reserved. Site design:Marble.co