Mystery for You 危険潜む謎解きキット事件簿
「さすが探偵さん! こんなにも一瞬で解き明かしてしまうとは…」
ところどころ助手の手も借りながら、まずは謎解きキットを通常通り解き明かした。
「それで、クレームというのは?」と私が尋ねると、「はい、それなんですが…」と、また落胆したような顔で社長は続けた。
「クレームは全部で3件届きました。1件目はやけど。2件目は軽い爆発。3件目に至っては、家が火災に巻き込まれたというものでした。」
「爆発に、火災!?」助手が驚いた声を上げる。
「私としても信じられないんですが、いずれのクレームも今月の謎解きセットを遊んでいる途中で出てきた指示に従ったら、そんな事態に至ったというんです。」
先ほど解いたように、あの謎解きキットには特に異変は無さそうに感じたが。
「ふむ。何か心当たりなどはあるんですか? ほんの些細なことでも構いません。」
「もしかしたら1つだけ… 我々の会社では、すべての方に謎解きを楽しんでもらうために謎解きのガイドラインを用意してチェックしているのですが、最近そのチェックがおろそかになってしまっていて。関係ないかもしれないですが…」
「何か関係しているかもしれませんね。もしよろしければ、そのガイドラインを確認してもよろしいですか?」