Mystery for You 危険潜む謎解きキット事件簿
「所長、見つかりました! このアカウントのクリエイターが今回の謎制作者だと思われます!」
壊れたスマホでは調査しづらかったようで、彼女は事務所のパソコンを起用に使いこなし、どうやら核心に到達したようだ。
運良く、社長が残していった資料の中に毎月の謎制作依頼者リストがあり、そこに書かれていた氏名からSNSのアカウントを特定することができた。
「ふむ。これがその人物のアカウントか…」
そのアカウントでは、画像1枚で完結する、いわゆる「一枚謎」などを投稿しているが、残念ながらと言うべきか、いずれもワナが潜んでいるようなものには見えない。
「我々としては、なんとか次の事件を未然に防ぎたい。これは、定期的に彼の動向を追うしかなさそうだね。」
「そうですね。SNSのチェックなら任せてください! 何か不審な投稿があったら所長に連絡しますね!」
そう約束すると、今日は十分働いたからと、早めに事務所を閉めることにし、2人とも各々帰路についた。