Mystery for You ドキドキナゾトキ肝試し__苦手な方向け15
頭が痛む。さっきより鈍く、激しい。
朦朧とした意識の中、また、知らない過去を体験する。
きっと、ときこちゃんの記憶なんだろう。
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天狗はついぞ現れることがなく、私は謎かけに挑戦することさえ叶わなかった。あるいは、謎は山の中に隠されていて、それを見つけることさえできなかった、ということかもしれない。
空腹と疲れで、ただでさえ悪い足はもう一歩も動かない。
朦朧とする意識の中、色んなことが思い出される。
走馬灯のように、というのはこのようなことを言うのだろうか。
「また神隠しか」
「神隠し、ねえ。この不作続きに、年貢ばかりきつくちゃな」
「よせ。あの子に聞こえたらどうする。まだ何も知らねえんだ」
「……ああ、すまねえ」
まだ庄屋で働かせてもらえていた時、そんなことを大人たちが話していたのを聞いたことがある。
私も神隠しにあったのだろうか。
ぽつり、ぽつりと雨がふってきた。
脚、体、顔と少しずつ濡れていく。
火傷で醜く爛れた脚を、雨で跳ねた泥がほんの少しずつ隠す。
竈で煮えた湯を全身に浴びたあの日のことを思い出す。
命があってよかった、と大人たちは言ったが、あの時死んだ方がマシだった。
冷たい。寒い。お腹が空いた。辛い。恨めしい…………
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