あなたは夏宮はづきのLINEに「やよいの好きな人は空牙だ」と連絡を返した。

「わ、もうわかったんだ！ さっすがまこと！ だてに期末試験で1位とってないね！」

あなたは夏宮はづきのLINEに「……」と連絡を返した。

「ごめんごめん、別にからかってないってば。本当にすごいって思ってるって！」

「ほら、まことの頭の良さは健在ってことで！」

「放課後とかさ、数学の問題が解けなさすぎて居残りしてたときも、一緒に残って教えてくれてたし、そのおかげで私、いっつも赤点回避できてたし！」

あなたは夏宮はづきのLINEに「『追試の赤点』を回避ね」と連絡を返した。

「うるさいな！ 私は数学とは仲良くなれなかったの！」

「まあ、でもそっか、やっちゃんは空牙のことが好きだったんだ。……なーんか、めちゃくちゃ意外かも！」

「空牙ってちょっと不良っぽいというか、俺様系というか。金髪でピアスつけてて背が高くって話し方とかもぶっきらぼうで……」

「漫画のキャラクターだったら、やっちゃんが一番苦手なタイプ！ 根はめちゃくちゃいいやつなんだけどね」

「まあ、空牙がやっちゃんのこと好きなんだろうなー、っていうのはもう高校では周知の事実というか、好き好きオーラがすごかったからみんなわかってたけど、グイグイいきすぎてやっちゃんが冷たい目でクールにかわすのが恒例化してたもんね」

「でも確かに、今思うとやっちゃんの素が出てたのも、幼なじみの私以外では空牙の前だけだったのかなー。 取り繕わなくてもいいから気が楽そうというか」

「ほら、いやよいやよも好きのうち、ってやつ！」

「……なんか、幼なじみの好きな人を暴くのって罪悪感あるね」

「まあでも、キューピッド大作戦はとまらないよ！ この調子で次はまふゆの好きな人の名前を解き明かして！ 頼んだわよ！」

あなたはまふゆのプロフィール帳を手に取り、謎を解き始めた。