あなたは夏宮はづきのLINEに「やよいの好きな人は僕みたい」と連絡を返した。

「え、空牙じゃなくって……？ どういうこと？」

あなたは夏宮はづきのLINEに「はづきとやよいのプロフィール帳がくっついていた」と連絡を返した。

「……！」

「……そっか、やっちゃんは本当は、まことのことが好きだったんだ」

あなたはなかなか続きが返ってこない夏宮はづきのLINEに「どうしたの？」と連絡を返した。

「今、やっちゃんに電話したの。『もしかしてやっちゃんの好きな人って、まこと？』って」

「そしたら、『はづきにだけは、絶対知られたくなかった』って」

「……」

「……なんかね、やっちゃん、10年前のハロウィンパーティーのとき、私のプロフィールの謎、解けてたんだって」

「『確信したのはプロフィール帳だけど、はづきの思いくらいわかってた。何年幼なじみやってると思ってるの。』って」

「それに、『まこと君のことずっと見てたんだから、わかるよ。』ってさ」

「だから……」

「だから、この10年間ずっと隠してたみたい」

「……バカだよね。私に遠慮なんか、することなかったのにさ」

「……ほら、10年前はさ！ なんか好きな人の名前書かなきゃな〜って思って、あのとき一番身近にいたまことの名前は書いたけど」

「そんなの、……ウソだもん」

「……」

「あのね、やっちゃんは、本当にいい子なんだ」

「明るくてふわふわしてて、でもちょっとしたたかでクールなところもあって……。いつも優しい、私の一番大切な幼なじみ」

「でもね、昔から一歩引いちゃうところがあるの。好きなお菓子もおもちゃも本も、『いいよ、はづきにあげる』って」

「今回もきっと、そうするつもりだったんだと思う」

「……」

「あのさ」

「もしまことが、やっちゃんの気持ちに答えたいって思うなら、やっちゃんにちゃんと気持ちを伝えてあげて」

「最初は、私のことを気にして断ろうとするかもしれないけど、真剣に気持ちを伝えたらきっと大丈夫なはず」

「やっちゃんのこと、考えてみてくれるとうれしいな」

「……さてと！ ちょっとしんみりしちゃったけど、恋のキューピッド大作戦、最終章ってところかな！」

「じゃあ、パーティーの席順が決まったら連絡ちょうだい。お願いね！ まこと！」