野上の足取りをたどると、雑居ビルへ消えたようだ。私は走って向かった。

そこは来月取り壊しが決まり、今は廃墟となっている。

人気がないビルの中は薄気味が悪いもんだ。隅々まで探してみたが、野上の姿はなかった。移動してしまったのだろうか。

野上の社用携帯に電話をかけてみる。虚しく、呼び出し音だけが廃墟のビル内に響き渡る。

やっぱり出ないかと、電話を切ろうとしたとき、呼び出し音が途切れた。急いで画面を見ると通話中になっている。しかし、途切れ途切れでよく聞こえない。

電波は通じているから、メールも送れるはずだと思い、「大丈夫か？」とメールをすると、すぐに野上から返信がきた。

「『◯◯◯＠×』って来たのですが、文字化けですかね？ 手短に話すと、どうやらUFOに連れ去られてしまったみたいです。未知の生物を育てていたのですが、それが宇宙人だったみたいで。逃げ出した後を追っていたら、宇宙人に攻撃されて… 気づいたら、UFOと思われる場所の中でした。」

やはり、野上は大変なことに巻き込まれていた。

しかし、私が送ったメールは文字化けしてしまうようだ。その後も何通か試してみたが、漢字は◯、ひらがなは＠、？は×になってしまう。しかし、いくつかの絵文字は送ることができるようだ。

また、野上からメールが届いた。

「現状を伝えると、牢屋に閉じ込められています。部屋に赤と黄色と青のボタンがあるんです。このボタン、宇宙人にさらわれたことがある人のインタビューで聞き覚えがあって… そのときの資料にヒントがあるかと思うんで見てもらっても良いですか？」

私は急いで会社に戻り、取材資料を探し出した。この資料がきっと野上の救出に役立つはずだ。

野上から送られてきた画像

取材資料封筒を開けよう。
内容物：雑誌の出力見本…1枚、UFOの内部地図…1枚、UFOの配電盤…1枚、送信可能な文字一覧…1枚

雑誌の出力見本を見て、野上が牢屋から出るために押すべきボタンを調べよう。
ボタンがわかったら、送信可能な文字を駆使して野上に伝えよう。