正解は、おそらく「めいうん」だ。
答えは合っている、と思うのだが、
辞書と呼ぶには奇妙なページと、それを当たり前のように扱う謎のことは、自然には受け入れ辛かった。
手紙の内容も、やはりいつもと比べると変だったように思える。
そういった違和感をやんわりと伝え、手紙を返信した。
次の便りがくるまでは、少し長くかかった。

その手紙には、衝撃的なことが書いてあった。
いや、本来であれば「何を荒唐無稽(こうとうむけい)なことを」と一笑に伏すのが自然であろう。
しかし私にはそう思えなかった。彼女とこれまで培ってきたきた信頼関係故だろうか。
あるいは、私の認知にもすでに異常が出始めているということなのだろうか。

虚構奔逸(きょこうほんいつ)、幻奇幻妙(げんきげんみょう)、そういった類の話ではないと、なぜか確信してしまっている自分がいた。
待て、こんな四字熟語も実は存在しなかったのではないか…？

自分の認識にも、歪みの影響が出てきているのを感じる。
初めは見たことも聞いたこともない、と思った辞書の単語が、どんどん馴染みのあるものに思えてきているのだ。

早く正解を導いて、この事態をとめなければ。

♧が描かれた封筒を開けてください。
Qが解けたら、キーワードを入力してください。