記憶の思い文
最後の問いに正解し終えたとき、まことの目には静かな安堵の涙が浮かんでいた。
まことの心には、温かな記憶がふわりとよみがえる。
それは、忘れかけていた大切なものが再び彼の中に戻ってきた瞬間だった。
創作を通じて感じていたつながりの温もりが、静かに彼の胸に広がっていく。
過去の自分と向き合うことができた、そんなうれしさも抱えながら、まことはそっと封を閉じた。
封を閉じると、記憶の思い文から再びメッセージが浮かび上がった。
「この手紙を読んでいる君は、私ではない。」
その言葉に、まことは息をのんだ。
手紙を握りしめ、彼は再びその文章を読み返す。
「私ではない」とはどういう意味なのか?
しばらく考え込んでいると、手紙の隅に小さく何かが浮かび上がる。
それは、さらにもう一つのメッセージだった。
「もしこの言葉に違和感を覚えたなら、それは君が “私”である証拠だ。」
まことは目を見開いた。
そして静かに笑みが浮かぶ。
記憶を失うたび、自分が誰なのか見失う不安にさいなまれていた過去の自分が、未来の自分を救うためにこの仕掛けを施したのだ。
手紙はまことに問いかけ、導く存在でありながら、自分自身を取り戻すための試金石でもあった。
まことはペンを取り、新たな「記憶の思い文」を書き始めた。
未来の自分がまた迷ったときに向けて。
「記憶を失っても、創作を通じて僕は僕に戻れる」
その言葉が、まことの次なる一歩を照らしていた。
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「記憶の思い文」
謎制作:松村はな
制作進行:鈴木伽葉 和泉由香里
謎監修:久留島隆史
デザイン:原耕造
校正:朴剛民
「Mystery for You」
企画/制作:SCRAP
プロデューサー:きださおり 田口正也
サービス運用:鈴木ひかる 與座日向葵
広報:髙波由希帆
クオリティチェック:櫻庭史郎
パッケージデザイン:加藤咲
システム:株式会社メタップスペイメント
エグゼクティブプロデューサー:飯田仁一郎
製作総指揮:加藤隆生