Mystery for You ピラミッド 12タ_ピラミッド
「ピラミッド」
そう唱えると、再びけたたましい轟音が鳴り響いた。
しかし、今度は何が起こっているかがはっきりわかる。
自分が立っている床がせりあがっている。
天の間が、まさに天に向かって昇っている。
頭上に小さな光が見えたかと思うと、それはだんだんと大きく、まばゆくなっていった。
あまりのまぶしさに目を閉じようとしたものの、乾燥しすぎたまぶたは思ったように動かなかった。
すこしずつ慣れてきた目に飛び込んできたのは、太陽に照らし出された美しい外の世界。
見事あなたはピラミッドから脱出し、日光を浴びることができたのだった。
CLEAR