Mystery for You ほんとうのプレゼント14
あなたはミユの【記憶のかけら】を解き明かした。
これで【ケーキ】と【時計】に関する記憶を覗きみることができるようだ。
「ただいま、ミユ。」
「おかえり、ママ!」
ある夜、時計が10時を指した頃、ママが帰ってきた。
ママがキッチンで手を洗っている間に、ミユはお絵かき帳とクレヨンを持ってきた。
「ねえママ、いっしょにケーキ描こうよ。」
絵なら時間が経ってもなくならないと思ったから。
ふたりはクレヨンを握った。ママは笑って、赤いクレヨンでいちごを描く。
「これはショートケーキ。」
つぎに茶色のクレヨンを手にとって、「こっちはチョコレートケーキ。」
ミユはまねして、黄土色でまるを描いた。
「じゃあこれは、タルト!」
ママは「おいしそうね」と言いながら、タルトのよこに、牛乳のビンを描いた。
「牛乳もいっしょにのまなきゃね。」
ふたりは顔を見合わせて、くすくす笑った。
絵をかきおえたあと、ママが言った。
「この絵、ずーっととっておこうね」
ミユはうれしくて、とびっきりの笑顔で頷(うなず)いた。