トンネルの先の料理屋にて(8) 彼の前に置かれたのは、生ガキだった。 男は一瞬、言葉を失い、気まずそうに視線を落とす。 「……すみません。これだけは、どうしても食べられなくて……」 私は、心から安堵あんどした。 「大変申し訳ございません。無理に食べなくて大丈夫です。お帰りは、最初にいた駅の方へ戻っていただければ」 彼は不思議そうな顔をしながらも、何も言わず店を出ていった。 小石時計は、沈黙したままだった。 (これでいい……) ナミちゃんの方を見ることはできなかった。 彼女がどう思っているのか、知るのが怖こわかった。 それでも、彼女は私が伝えた通りの料理を、黙って厨房から出し続けてくれている。 もう、やり切るしかない。 そう思った矢先、ちりん、と扉の音が鳴った。 今度は、あの中学生くらいの少女だった。 機械がうなる音を無視し、私は彼女の言葉を思いかえす。 お母さんの誕生日。 はじめて作ったカレー。 ふぞろいのジャガイモと玉ねぎ。 家族に会いたい、という願い。 彼女が手を付けないものは……! 少女が食べない食べ物: ※ひらがなで入力してください 少女の言葉を思い出す 少女に何を提供すればいいかわからない 少女の話を振り返ってみよう。 さらにヒントを見る 「お母さん、『おいしい』って言ってくれて……うれしかったな…。あ、でも、私ニンジンが苦手で。だからニンジン抜きで作ったら、ちょっと怒られちゃいました」 答え 答えは「にんじん」だ。