『真夜中の宇宙博物館からの脱出』セット限定謎 正解
博物館の近くに隕石が落下した。
解析すれば、地球には存在しない未知の物質が見つかるかもしれない。
さっそく研究を始めよう。
この博物館を訪れる子どもたちにも、この研究をきっかけにもっと宇宙に興味を持ってもらいたい。
興味や好奇心というものは、きっと誰の心にも眠っているのだから。
何度調べても、隕石の成分が判明しない。
まるで何かに妨げられているようだ。
一体、なぜだ。
隕石のそばに置いていた私の置物が動き始めた。
一体、何が起きている?
隕石を細かく採取し、ようやく一つの結論に辿り着いた。
どうやらこの隕石には、命なきものへ命を与える力があるらしい。
信じ難い。
この力は、一体どこから生まれているのだろうか。
研究員たちは皆、この現象を「非科学的だ」と笑い、研究室を去ってしまった。
唯一残ってくれたのが蛇沼だ。
仕事は誰よりもできる男だが、少々短気なのが玉に瑕だ。
あれさえなければ、もっと多くの人に慕われるだろうに。
……まあ、それでもいい。彼が孤立しないよう、私が見守ってやればいいだけの話だ。
大きな発見があった。
この隕石の力は、短い周期で地球へ接近する青い彗星と共鳴しているようだ。
私の計算によると、次にその彗星が最接近するのは、
2026年7月末頃。
その時までに、万が一に備えて隕石の力の封印方法も考えておこう。
ここ最近、蛇沼の様子がおかしい。
何か企んでいるようにも見える。
自分の肖像画を博物館へ残すと言い出した。
まさか、この力を利用しようとしているのではないだろうな。
私の考え過ぎならよいのだが。
実験の末、ついに隕石を壊せる素材を見つけた。
だが、本当に今ここで私が壊してしまってよいのだろうか。
この力は危険だ。
しかし、私の知らない可能性がまだ眠っているのかもしれない。
蛇沼。
もし君が、この力を悪用するつもりなど少しもないのなら、
私は君に、この判断が正しいのか聞いてみたかった。
もし本当に隕石の力を封じるべき時が来るのなら、その時代を生きる誰かに壊してもらえばいい。
未来のことは、未来の人間が決めるべきだ。
だが、蛇沼のことが気がかりだ。
あいつはこの力を復讐のために使おうと、自らを展示物として残すつもりだ。
もし先回りして封印の手がかりまで消されてしまえば、この力を止める術は永遠に失われてしまう。
あいつは優秀だ。
一人で答えに辿り着けるような仕掛けではいけない。
そうだ。あいつには少し、遊び心が足りない。
だから、封印方法は多くの人が知恵を持ち寄らなければ解けない暗号にしよう。
そうすれば、一人の意思だけで未来を決めることはできない。
隕石を封じるべきか、それとも残すべきか。
きっと、その時代を生きる人々が正しい答えを導いてくれるはずだ。
もし展示物へ命を与える力が本物なら。
人の姿をした展示物も、きっと私たちと同じように、興味を抱いたものへ歩み寄るのだろう。
ならば、その性質も暗号に組み込もう。
もし、暗号解読に必要な展示物に意思が宿り動くようになれば、簡単には解けないだろう。
さて、中心となる像は、誰に任せようか。
そうだ。
あの隕石を発見した警備員、星野。
もし蛇沼と出会っていたなら、案外気が合ったかもしれない。
彼の像を置くことにしよう。
すべての暗号を完成させてからしばらくたった。
どうやら蛇沼も、そのことに気付き始めたようだ。
念のため、偽物の展示物を一つだけ紛れ込ませておこう。
本当に賢い者なら、この仕掛けにも気付くはずだ。
どうやら、私の命も尽きようとしている。
この研究は、生涯「非科学的だ」と批判され続けた。
それでも構わない。
過去の人間になる私にできることは、未来へ選択肢を残すことだけだ。
いつの日か、この研究が誰かを救うことを願う。
さあ、この日記を手にした者よ。
私は君が最善の選択をすることを願っている。
隕石の力をどうするかは君たち次第だ。

