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  2. 秘宝眠る不死者の航路からの脱出 海色のティータイムと秘密のメニュー正解

秘宝眠る不死者の航路からの脱出 海色のティータイムと秘密のメニュー正解

「よし、今度こそ! お願いしま〜す♪」
そう意気込んで店員さんを呼んだ薫は答えを伝える。
「“アクアリウム” が答えだよね♪」
「正解です!」
「やった〜! ところで、正解するとどんなものが注文できるんだっけ?」
「海をモチーフにした特製ドリンクをご注文いただけます。いかがなさいますか?」
そう言われて見せてもらったメニューのドリンクはとてもきれいな色をしていて、イベントで訪れた島の海を思い出した。
「すごく綺麗な色だね〜。ぜひ、ひとつお願いしようかな」
ドリンクを注文してくるまでの間、薫はリアル脱出ゲームイベントのことを思い出していた。
(『UNDEAD』のみんなで行った港町がきっかけで、リアル脱出ゲームとのコラボが決まったんだよね。色々あったけど楽しかったな〜。それに、特別ゲストで奏汰くんにも出演してもらえたし。ファンのみんなはきっと驚いたはずだよね。あ、さっきのドリンク……。絶対奏汰くんが気に入ると思うから、今度誘ってまた来ようかな♪)
そんなことを色々考えている間に特製ドリンクが届いた。
「お待たせいたしました! ごゆっくりお楽しみください。実は僕、『UNDEAD』のファンなので自分が考えたドリンクを薫くんに飲んでもらえて嬉しいです! ありがとうございます!」
「えっ、そうだったの!? 今度は友達を連れてまた来るからね。ファンになってくれてありがとう♪」

素敵なカフェとの出会いに喜びながら午後のひとときを楽しむ薫だった。

――とある日
感謝祭で出すグッズの謎付きクリアファイルのストーリーをそれぞれ考えてきて、レスティングルームで発表をしている『UNDEAD』のメンバーたち。
「どう? 俺が考えたストーリー。こないだ街で見つけた雰囲気が良い喫茶店を舞台にしたんだ〜♪」
「ふむ。薫くんにしては良いストーリーじゃな」
「羽風先輩は意外とちゃんと考えていたんだな」
「本当だよな。何かもっと、チャラついたストーリーかと思ってたぜ!」
「いやいや、みんな酷くない!?」
と言いつつ、(実は『プロデューサー』に手伝ってもらったんだけどね〜♪)と薫は心のなかで呟いていた。
薫はストーリーが決まり、(ファンのみんなが喜んでくれると良いなぁ)と考えながら、3人のストーリーを読むことにした。

 

 

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