『夜の魔法学校からの脱出』秘密のメモ 正解
導き出された言葉をつぶやくと、本は一瞬だけ淡い光を帯びた。
あなたはエリカと顔を見合わせ、恐る恐る本に手を伸ばす。本の封印は解けたようだ。
開いた本には、さまざまな魔法道具についての記述が並んでいた。
「ドリップが現れたとき、歴史書の数字が書き変わったのを覚えていますか? ずっと気になっていたんです。どうしてあんなことが起こったのか…」
エリカはページをめくり、「魔法の羽ペン」という項目で手を止めた。そこにはこう書かれていた。
「魔法の羽ペンは書いた文字を操ることができる」
「ああ! これですよ! あの歴史書はこの魔法の羽ペンで細工されていたんですね。1000年を10000年に書き換えるなんて…ひどいイタズラです!」
エリカによれば、あの歓迎パーティー以後、校長はあらゆる書物を疑うようになったらしい。
「『教科書を信用するな』とか、『魔法の歴史は全部嘘だ』とかわめき出して…。ドリップと突然戦うことになったのがよっぽど怖かったのでしょうね…」
エリカは気の毒そうに眉を下げた。ああ見えて校長にも繊細な一面があったようだが、なんとも迷惑な話ではある。
「でもこれで原因がわかりましたから、少しは校長も落ち着くでしょう。またあなたのお手柄ですね! あ、あなたにお贈りしたのはただの羽ペンです。変なことしようなんて考えちゃだめですよ?」
エリカはそういって安心したように笑い、そっと本を閉じた。


