【マジカルアニマルだらけの異世界からの脱出】伝説のマジアニからの手紙 CLEAR!
赤い鳥、と唱えると封筒に描かれていた赤い鳥が羽ばたきだした。
気が付くと先ほど見ていた景色とは一変、森が広がっていた。
マントシシ&???「やはり見どころがあるな」
その言葉とともに森の奥からマントシシともう一体よく似たマジアニが姿を現した。
「久しぶりだ、研究員。まずはあの日言えなかった礼を言おう、ありがとう。」
「初めて会うが私からも礼を言わせてくれ、ありがとう。」
あまりにそっくりなふたりを見てどういうことかと混乱していると、彼らは話し始めた。
「実は我らは二人で一つ、主を無くしたマントのマジアニよ」
「それぞれが別の場所でマントを広げることでその地形同士を入れ替える能力を持っている」
なるほど…あの地形を入れ替える大きな力は、二人だから出せるんだ…
でもマントという道具が持つ機能と能力があまりにもかけ離れ過ぎている…
「不思議に思うのも無理はない、だが我らはただのマントから生まれた訳ではないんだ」
「私たちの主は、手品師だったんだ」
「主と共に数々の手品を成功させていたその思い出が、我らに世界を救えるほどの力をくれたんだ」
物であった過去がこんな形でマジアニに引き継がれるなんて…非常に興味深い…
「だが、物は使いよう」
「我らを利用してマジアニワールドの環境を揺るがそうとする者もいた」
「だから私たちは身を隠して生活をしているんだ」
彼らについての情報がなかったのはそういうことだったのか…
「どうかこのことはここだけの秘密に」
「「会って礼を言うことができてよかった。またいつか会う日まで達者でな」」
別れの言葉を聞いた直後、一瞬にして研究所に戻ってきた。
まだまだ彼らには秘密や未知の可能性がある…
今日のことを胸にしまい、研究への決意を新たにしたのだった―
<完>