狐の嫁入り ストーリー
エンマ大王様の紙で作ったいちごは、あなたの手の上でみるみるうちに本物のいちごに変化した。少女はそのみずみずしいいちごを受け取るや、狐のお面を少しだけずらし、ぽいっと口に放り込んだ。
「……うん。いちごを食べたら、記憶がよみがえってきたよ。いちご畑が見える。そうだ。口紅を塗ってもらう前に、いちご畑でいちご摘みをしてたんだ。そこに男の子が来て……たしか名前は……そう、ハジメ」
あなたの脳裏に、畑でかがんでいる少女の姿が浮かぶ。
そこに青い着物を着て首からお守りを下げた同い年くらいの男の子がやってきた。
彼がハジメだろう。ハジメが少女の背中に向かって叫ぶ。
「おい! おまえ、イチゴなんて食べるのか! 油揚げが好きなんじゃないんか!」
「なんで油揚げなの」
少女は振り向くと、薄紅色の頬をかすかにふくらませて言った。
「だって、お前の名前はようこだろ。ようこは妖狐(ようこ)じゃん。狐のバケモノだろ!」
ハジメは両手を前に垂らし、オバケのポーズをして少女をからかった。
少女が「ばか!」と言って石を投げると、ハジメは走って逃げてしまった。
「そっか。ようこ……あたしの名前はようこっていうんだ。なんだかどんどん思い出せそう。ねえ、三の謎も解けるかな?」
少女の記憶・三の謎を解き、現れた言葉を入力しよう!