宛先知らずのラブレター STEP2-2
手紙の宛先がわかったあなたは、この手紙を配達することにしました。
八百屋の店先で声をかけます。
ややあって、中から背の高い男性が出てきました。
「何かご用ですか?」
あなたは、男性に事情を説明し、手紙を見せました。すると、男性は眉を顰(しか)めます。
「その…… 娘は、数週間前から行方不明なのです。忘れもしない、6月12日の朝。会社に送り出したのが、娘を見た最後で……」
その言葉に、あなたは目を見開きました。
ーー何かがおかしいのでは? よりによって、宛先不明で戻ってきた手紙の宛先の人物が2人ともいないなんて、そんなことがあり得るのでしょうか? こんなに小さな街の中で?
手の中にある封筒がなんだかとても不気味なものに思えてきました。
男性は言葉を続けます。
「警察にはね、会社でストレスが溜まるようなことが多かったようだから、それで失踪したんじゃないかって言われましたよ。最後に目撃されたのは娘の担当している取引先が近くにある海の方だったから、下手をしたら死んでるのではないかとも…… そういえば、娘はいなくなる前にしきりに『とりけして』と言っていたなぁ…… 誰かから聞いた言葉らしいんですけどね。まぁ、この手紙はもし、娘が戻ってきたら渡しておきますよ」
あなたは本当にこれでいいのかと迷いつつも、手紙を男性に渡しました。
暗い顔で郵便局へと戻ってきたあなたの脳裏に、あの父親が言っていた言葉が蘇(よみがえ)りました。
――「あの発言」は一体どういう意味だったのだろうか?
そんな疑問を胸にあなたは、念のためにと撮っておいた手紙の写真を眺めます。
……この手紙には、何か隠された意味があるのではないか。
そう思って手紙を見返したあなたは、2通の手紙の真の意味に気がついたのでした。
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