『空白の卒業式と、最後の噓。』 謎付きCF Epilogue-1
USBの中には、音声ファイルがひとつだけ入っていた。
再生する。
「桜ヶ丘つづきです」
少し、呼吸を整える音。
「私、映画の仕事にちゃんと向き合いたくて、ここを離れることに決めたんだ」
「決めてから、もうこっちに気軽に戻ってこられないなーって思ったら、真っ先に君の顔が浮かんで……」
「でも……最近ずっと会ってなかったでしょ? だから、今さら普通に『会おうよ』なんて、どうしても言えなくなっちゃって」
少し困ったような、照れくさそうな笑い声。
「こんな形になっちゃった。でも、君ならきっと解いてくれると思ったんだ。私のわがままな賭けに、付き合ってくれるかなって。」
声が、少しだけ弾む。
「……待ってるね」
音声が止まる。