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ミステリの「プロ」たちは真相にたどり着けるか!? 『3人で読む推理小説 スカイホープ最後の飛行』に推理作家チームが挑んでみた!

ミステリ作家をも “本気” にさせる! 新感覚の「参加型推理小説」を体感しよう!

#スカイホープ最後の飛行 #ミステリ #出版 #北山猛邦 #村崎友 #福田栄一

公開日:2017/08/04

数々の難事件や謎を追う推理小説。特に探偵ものと言われる名作を数えたらキリがない。ホームズ、ポアロ、金田一耕助……。そんな推理小説の登場人物にあなた自身がなることができたら。さて、どうするだろうか──?

体験型エンターテインメントの1ジャンルとして定着した感のある「脱出ゲーム」の楽しさをベースに、推理小説のスタイルで作り上げられた新機軸の「体験型ブック」。それが今回レポートする『スカイホープ最後の飛行』(以下、『スカイホープ』)です。キャッチコピーは「3人で読む推理小説」──。これをSCRAPからの挑戦状と受け取った、その道のプロ3人が攻略に名乗りを上げたのでした。


北山猛邦(きたやま・たけくに)
2002年「『クロック城』殺人事件」でデビュー。以降の代表作に「『アリス・ミラー城』殺人事件」「『ギロチン城』殺人事件」などの “城” シリーズ、「名探偵音野順の事件簿」シリーズ、「ダンガンロンパ霧切」シリーズなどがある。

 


福田栄一(ふくだ・えいいち)
2003年「A HAPPY LUCKY MAN」でデビュー。以降の代表作に「晴れた日は、お隣さんと。」「蒼きサムライ」「夏色ジャンクション」「雪桜 牧之瀬准教授の江戸ミステリ」、「探偵の流儀」シリーズなどがある。

 


村崎友(むらさき・ゆう)
2004年「風の歌、星の口笛」でデビュー。以降の代表作に「修学旅行は終わらない」「夕暮れ密室」「フェイバリット・シングス」「校庭には誰もいない」などがある。

 


プレイ開始直前の作家チーム。左から村崎友氏、北山猛邦氏、福田栄一氏。まだまだ余裕の表情。

 

目標クリアタイムは3時間!
作家チームのキャラクター分担は……

『スカイホープ』の主人公は、まったく立場の違う3人。捜査官トーマスは大泥棒を追い、管制官ニコラスは家庭の危機に悩み、マジシャン見習いのベルは世界デビューを夢見ています。プレイヤーはその中の誰かになり、ハリウッドに向かう飛行機「スカイホープ404便」をめぐる物語を読み解いていきます。

全3章のうち、1章と2章はWebサイトでの設問に回答し、すべてに解答すれば次の章へ進めます(間違えると成功率が減っていきます)。そして3人の物語を重ね合わせたとき、初めて事件の全貌が分かるという仕組みなんですね。3人で推理小説を読み進め、謎を議論し、解釈していく。それだけでもわくわくするような、恐ろしいような気持ちにもなります。プレイの仕方、セオリーというものがないのですから──。『スカイホープ』でしか味わえない未体験ゾーンと言えるでしょう。

さて、そんな『スカイホープ』へチャレンジするために今回集まった作家チームは、皆さん脱出ゲームに参加経験のある、いわば歴戦のチャレンジャーたち。SCRAP流の謎に対応する経験値を備えていますから、新しいスタイルの『スカイホープ』の実力を試すにはうってつけというわけです。

そして今回のプレイにあたり、作家チームはプロのメンツにかけて、クリアタイムはもちろんその正確性にも挑むことを宣言しました。SCRAPのスタッフから示された「平均3~4時間クリア&成功率70%」という基準に対して、3時間未満&成功率100%でクリアするというのです。ということは、1度も解答を失敗せずに完全クリアしなければなりません。本当にそんな結果になったら、『スカイホープ』は推理小説としての存在価値を疑われてしまいそうですが、さて、どうなることか……。では、作家チームの奮闘ぶりを追ってみましょう。


搭乗者リストと空港マップを頼りに、3人の主人公の第1章から第3章までの物語(小冊子3章×3人ぶんの9冊)を読み進めていきます。

 

ゲームスタート!「第1章」から大波乱!?

暑い日中に集合した作家チーム。冷たいお茶をすすりながらまずは余裕の面持ち。パッケージを開けて中身と大体のルールを確認します。

ここで、ゲームの攻略にもつながる情報をひとつ挙げておきましょう。好きな主人公を選んでかまわないのですが、せっかく3人いるのならば、ということで一応の指針が設けられています。

トーマス:場を仕切るのがうまい人
ニコラス:的確に情報を把握できる人
ベル:思ったことを多く伝えられる人

が推奨されているというわけです。

ところで今回の作家チーム、この指針をあまり気にせず、「マジシャンやりたい」の一言で福田氏がベルを担当。トーマスを北山氏、ニコラスを村崎氏という振り分けになりました。はたして、この組み合わせが結果に影響するでしょうか。

それぞれミステリ作品を得意とする若手作家たちが、黙々と本を読み進める様子は(それも鉛筆やボールペンを片手にメモを取りながら!)、なかなかお目にかかれない光景です。もうすこし談笑しながら進むのかな、と思っていたレポート筆者やSCRAPスタッフも、この本気モードの空気に焦り気味。もし1時間くらいで簡単にクリアされようものなら、記事にしようがないですからね。

10分後。はやくも福田氏がベルの第1章を読み終わったようです。ベルは特にトーマスの行動内容を理解できるストーリーなのか、北山氏と「あの人は怪しい」「アタシの手品見ました?」などと意見交換を始めます(注・福田氏はこの時点で一人称がベルと同じ「アタシ」になっています。すばらしい集中、ロールプレイです)。一方のニコラス──村崎氏の状況はと尋ねると、「俺は……トイレでもだえてるよ」。いったい何が起こっているのか、ほかの2人にはわかりません。


「俺は……トイレでもだえてるよ」(ニコラス村崎)

 

20分後。トーマスとニコラスも第1章を読み終え、状況確認をしながら設問1(各設問につき、複数の質問があります)を楽々とクリア。いささか拍子抜け、という雰囲気でしたが、続く設問2では必要な情報量が格段と増し、プレイ開始から初めて作家チームに戸惑いが生じます。3人の情報をつなぎ合わせても埋められない、「推理」しなければ解決できない問題が現れるのです。各自がもう一度ストーリーを読み直し、口調も目も真剣になってきました。


「脱出ゲームだと、分担していかないと時間が足りないパターンだ」(トーマス北山)

 

そう、3人それぞれが体験した時間や物語のちょっとした違い、または重なりを照合し、事実を整えていく必要があるのです。このとき、最も行動的(?)なベルが持つ情報が多く、トーマスが「ターゲット」についての正誤判定を行い、それに対してニコラスは監視カメラなどで得た情報を元に全体を整えていく、というスタイルが自然と形になってきます。

そして、緻密に取ってきたメモが逆にアダとなってしまう事態も。福田氏が回答にあたる「ある時刻」を口にするとき、メモだけを頼りにしたため、読み間違えてしまったのです。思わぬイージーミスから、成功率100%は早くも未達成が決まってしまいました。


「ベルの読み上げにかかってるんだからしっかりしてよ」(ニコラス村崎)

 

語気が強くなるのは、真剣である証拠ですね! 「推理小説」を書くのではなく、解く立場となることで、作家チームの脳細胞はいつもと違う使われ方をしているはずです。次第にテンションは高くなり、ほどよい緊張感につながってきました。

「3人で読む推理小説」の本領発揮

シリアスな空気になった作家チームに、さらなる謎が襲い掛かります。今度はイージーミスではなく、明らかな「誤答」につまづきます。なんと3回連続で回答に失敗。チームは動揺します。ここで初めて、チームは「ヒント」を見ることにしました。すると——


「またベルじゃん! しっかりしてよ(笑)」(トーマス北山、ニコラス村崎)

 


「吊るし上げやめましょうよ。力合わせましょうよ(笑)」(ベル福田)

 

なんとベル(福田氏)しか持ち得ない情報があり、ほかの2名が判断を誤ってしまっていたのでした。ここで作家チームもベルが状況出し、トーマスが追求、ニコラスが整理するというキャラクター性とゲーム性の重要性を理解します。差し入れのお菓子に目もくれず、情報の収集と整理に没頭。プレイルームを沈黙が支配するのでした。

『スカイホープ』の面白いところは、一度は読んだはずの、何でもないシーン、読み飛ばしてしまいそうなシーン。そういったところに回答のヒントが埋もれていることです。それはミステリ作家でも見落としてしまうレベル。本当に何気なく、目に付かないように隠されているのですよ……。

結果、第1章のクリアに要したのは110分! なんということでしょう、設定したクリア時間の3時間制限まであと70分しかありません。すでに成功率100%は逸していますから、作家チームがプロのメンツを保つには「3時間クリア」するしかないのです。ゲーム開始前の軽い宣言が、プレッシャーとして重くのしかかってきました。一息入れる間も惜しみ、3人の『スカイホープ』第2章へと続きます。

激動の第2章! 迫るタイムリミット!

残り70分で第3章までクリアできるか……。ひしひしと迫る緊張の中、3人は「第2章」を読み進みます。ここでハイジャック事件が急展開。それぞれ「おもしろくなってきた」とつぶやきながらページをめくっていきます。第1章での反省を踏まえて、各人がそれぞれの状況と起こった出来事、そしてイラストを解説しながらの進行。しかしこの第2章、そんな「第1章で『スカイホープ』に慣れた」プレイヤーに対して設問の謎が複雑になっており、ただ現在の状況を洗い出しただけでは全く解けません。現在に至る過程、その先にあるものが何かという「推理」がより重要になってくるんですね。設問に対して仮説を積み上げて事実を明らかにし、驚きと共に納得する。その感覚は、まさに探偵ドラマの中にいるかのようです。3人が使っているA4判のメモ用紙は、書き込みで一杯になってしまいました。


「どうもさっきから言動がおかしいと思ったら」(トーマス北山)
「ああ、ここでマジックなのかな!?」(ベル福田)
「ヘーゼルナッツバター。ヘーゼルナッツバターね……」(ニコラス村崎)

 

ストーリーが最終局面に至り、トーマスが大きな情報共有のミスをしていたことが発覚。最後の設問までたどり着いたとき、残り時間は15分! クライマックスの緊張感と、迫るクリアタイムによる二重にスリリングな状況です! 村崎氏は言いました。「そろそろBGMが変わる頃だよね!」。チーム一丸となって、正答への道をふさぐミスリードをひとつひとつはがしていきます!

『スカイホープ』事件解決! ミステリのプロたちの結果は──!?

こうして作家チームは……いや、トーマスとニコラス、そしてベルの3人は『スカイホープ』事件の真相に到達しました。それぞれが、会心の結末を手に入れたはずです。なぜならプレイヤーの3人の表情は、達成感に満ちあふれているのですから。

クリアタイムは3時間と5分。成功率は83%。目標とした「3時間未満&成功率100%」は達成できませんでしたが、成功率にこだわると同時にほぼ「ヒント」を見ずにプレイしていましたから、やはりプロの作家の「推理力」が存分に発揮された結果と言ってよいでしょう。最後に、プレイの感想を一言ずついただきました。

トーマス担当:北山猛邦氏
僕はこの2人の以前から脱出ゲームを楽しんできてまして、今回は本気で3時間クリアを目指しましたが……ベル(福田氏)が気づくべきことに気づかなかったことが残念でしたね(笑)。惜しかったです。

ニコラス担当:村崎友氏
いつもこの3人で脱出ゲームはいろいろ遊んでますから、チームワークは大丈夫だと思ってたんですけどね。(『スカイホープ』は)脱出ゲームじゃなくて、ちゃんと推理ゲームというべきものになっていますね。

ベル担当:福田栄一氏
単なる謎解きではなくて、ラストなんかは本当に「推理」しないと解けないですからね。実は一冊まるごと●●●●●●というのが鍵でしたね。今回は、ベルがちゃんとしてれば成功率95%だったということでお願いします(笑)。

皆さんの意見として、「すべて初めての体験なので、遊び方から手探りになるのがおもしろい。一度遊んでセオリーのようなものがわかったから、次に同じような企画があればまたチャレンジしたい」とのこと。「参加型推理小説」対「作家チーム」の戦いは始まったばかりなのかもしれません!


ほぼノーヒントでの攻略を果たし、プロの意地を見せた作家チーム! 今回のクリアタイム(3時間5分)を目指してプレイするのもいいかも!

 

『スカイホープ』で「未知の推理体験」を楽しもう!

このように、プロのミステリ作家にとっても「未知の推理体験」として存分に楽しめる『スカイホープ』。その達成感と充実度は本家・脱出ゲームに勝るとも劣りません。そんな体験を本体価格2,000円、1人前700円で楽しめてしまうのですから、コストパフォーマンスは非常に高いと言えるでしょう。……何だか怪しい通販番組のようになってしまいましたが、筆者も体験した者として自信をもってオススメできる、新感覚のゲームブックです。

また、今回のチャレンジ、作家チームはプロの誇りをかけて「ヒント」にほぼ頼ることなくプレイしましたが、『スカイホープ』の設問は時間をかけてヒントを追えば、しっかりクリアできるように作られていることも安心できるポイントです。

惜しむらくは、一度プレイすると内容を知っているので「おもしろいから一緒に遊ぼう」とは誘えないこと……。気の合う仲間と、ご家族と、またはこれをきっかけに仲良くなりたいあの人を誘って、ぜひ一度限りの推理体験を楽しんでみてはいかがでしょうか?

※注:『スカイホープ』はリアル脱出ゲーム会場、SCRAP GOODS SHOP、Amazonほかネット書店、全国リアル書店にて発売中。なお、この作品を楽しむにはインターネット環境のPC、スマートフォンなどの端末が必要です(設問回答のため)。

(取材・文/木原大輔、撮影/佐藤哲郎)

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