“あの”「PSYCHO-PASS サイコパス」がSCRAPと初コラボ！

「PSYCHO-PASS サイコパス」は、2012年に放送を開始したオリジナルTVアニメーション作品で、劇場版も多数制作されている大人気シリーズです。2022年に“10周年プロジェクト”が始動し、2023年5月からシリーズ最新作『劇場版PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE』が全国の映画館で公開されています。

『管理社会に潜む爆弾魔からの脱出』は、映画に合わせて企画された初めてのリアル脱出ゲーム。録り下ろしボイスも多数収録されているとあって、ファンの間で話題沸騰中！ ……なのですが、実は私、そんな大人気作の「PSYCHO-PASS サイコパス」を観たことがないのです。おもしろいという評判はあちこちから聞こえてきていたものの、一期を見逃してからタイミングを見失ってしまって……。

原作ファンがワクワクするようなイベントなのは事前情報からも伝わってくるのですが、『管理社会に潜む爆弾魔からの脱出』は、そんな「PSYCHO-PASS　サイコパス」未視聴者でも楽しめるのでしょうか？ 体験レポートをお届けします！

（※本記事には重大なネタバレはありませんが、公演の雰囲気や全体の流れを伝える描写があります）

色相を調べ、犯人にドミネーターを向ける……「PSYCHO−PASS サイコパス」ならではの捜査体験！

1チーム最大4人で挑戦する本公演。私は同じく「リアル脱出ゲームは好きだけど『PSYCHO-PASS サイコパス』は未視聴」である夫を誘って参加し、「リアル脱出ゲームは初心者だけど『PSYCHO-PASS サイコパス』は好き」という初対面の2人と同じチームになりました。これはちょうどよい組み合わせかも！

タブレット端末に名前を入力すると参加者の色相が表示されます

テーブルには「PSYCHO-PASS サイコパス」の世界観を説明するリーフレットが置かれていて、公演開始前に読むことが推奨されています。これと開始直後のアニメーション映像により、

①舞台は近未来の日本。人々はシビュラシステムというコンピュータによって管理され、心理状態や性格的傾向がPSYCHO-PASSという値で数値化されている　
②精神状態が乱れると「色相」が濁り、犯罪者になる危険性を表す「犯罪係数」が上昇する
③ドミネーターと呼ばれる特殊拳銃が犯罪係数を測定し、潜在犯を処理する

といった基本設定を把握することができました。登場人物の会話から、それぞれの性格や関係性もなんとなく伝わってきます。未視聴者に親切な設計でありがたい……！

私たち参加者は公安に所属する監視官の研修生という設定です。研修の最中に爆破予告があり、急遽捜査に協力することに。テーブルに置かれたタブレット端末で過去の事件や関連施設の情報を調べ、推理をしながら謎や暗号を解いていきます。おお〜、すごく“捜査”っぽい！

しかも、ただの捜査ではありません。街頭スキャンから関係者の色相を調べたり、ドミネーターを犯人に向けたりと、「PSYCHO-PASS サイコパス」ならではの捜査体験ができるのです。これはファンにはたまらないのでは……？

そうそう、さらっと書いてしまったけど、この公演ではなんとドミネーターを実際に構えるチャンスもあります。ドミネーターの存在をさっき知ったばかりの私も「最初の映像に出てきたやつ！ えっドミネーターがあるの……？」とテンションが上がってしまいました。かっこいい！　

また、先輩監視官や執行官とタブレット端末でやりとりしながら捜査を進めるのですが、途中でヘッドフォンを着けて行動を指示する場面もありました。本当に朱ちゃんや狡噛さんと連絡を取り合っている気分になります。耳元で囁かれるイケボ……声優好きの方、大丈夫でしょうか。興奮しすぎて色相が異常に光り輝いてしまうのでは？ そんな設定ないか。

終盤には、ある決断を迫られる場面もありました。これ、原作でもきっとそういう展開があるんだろうなぁ。アニメを観たくなってしまう……！

司会者の演技も真に迫るものがあり、ドキドキしました

私たちのチームは行き詰まるとすぐにヒントキットを参照したので割とサクサク進んだのですが、最後の最後でひらめきが足りず、成功ならず。ちなみにこの日は16チーム中4チームが成功していました。悔しい！ もう一回挑戦したい！ リピーターチケットで再挑戦してオリジナルボイスを全部聞くのもいいかも……？

同じチームの「リアル脱出ゲームは初心者だけど『PSYCHO-PASS サイコパス』は好き」なお2人は、「本当にリアル脱出ゲーム初心者？」と驚くほど冴えていて、謎解きも物語もとても楽しんでいる様子でした。リアル脱出ゲーム未経験のみなさん、これを機にデビューしてみてはいかがでしょう。意外な才能を発見できるかもしれませんよ。

そして、「リアル脱出ゲームは好きだけど『PSYCHO-PASS サイコパス』は未視聴」な私たちはというと、まったく問題なく「PSYCHO-PASS サイコパス」の世界に入り込むことができました。結構複雑な設定のはずなのにすんなりと頭に入ってくるから不思議。同じ境遇の方、安心して参加してください！

ただ、ある人物が登場したときに会場がどよめいたり、曲が流れたときにうっとりとしたため息が聞こえてきたり、「PSYCHO-PASS サイコパス」を観ていたらもっともっと楽しめたんだろうな、と感じる場面もありました。本公演はアニメ一期の間の出来事という設定のようなので、時間のある方は一期を視聴してみてはいかがでしょうか。

ちなみに私は参加した夜からAmazon Prime Videoで一期を観始めて、「なるほどあれはこういうことだったのか」とニヤニヤしています。

コラボフードやグッズもお見逃しなく！

なお、公演だけ楽しんでさっさと帰ってしまうのはちょっともったいないかも。東京公演の会場　東京ミステリーサーカス1階のカフェ「HIMITSU COFFEE」では、この期間しか食べられないコラボメニューを展開しています。

「携帯型心理診断・鎮圧執行システム・ドミネーターかき氷」（850円）は黒と水色というおよそかき氷らしくない色味。恐る恐る口にしたのですが、見た目からは想像できない優しい味（ミルクココア味）であっという間に平らげてしまいました。

「狡噛スペシャルバーガー」（1000円）はポテトもついていてボリュームたっぷり。コラボフードって量が少なかったり味がいまいちだったりするものもあるけど、SCRAPのフードはおいしくて満腹になれるから嬉しい。先輩執行官の狡噛慎也になりきってかぶりついてください！ ぷるぷるしたゼリーの入ったカラフルなソーダ（各600円）にはランダムでオリジナルコースターもついてきますよ。

「HIMITSU COFFEE」の営業時間は平日11:30〜19:30、土日祝11:00〜19:30なので、夜の公演に参加する人は謎解き前に立ち寄りましょう。

また、同じ1階のグッズショップでは、本公演描き下ろしイラストのアクリルスタンドやドミネーターキーホルダーなどオリジナルグッズも多数販売しています。公演に参加すると漏れなく貰える「ドミネーター照準風クリアフォトフレームカード」とアクスタを組み合わせると……

かっこいいーー！　

というかこのフォトフレーム、かなりいいアイテムではないでしょうか。無料でもらっちゃっていいのかな。いろんな場所にかざして「ここのエリアストレスはレベル2か……」と「PSYCHO-PASS サイコパス」ごっこができちゃうじゃないですか。東京ミステリーサーカスがある歌舞伎町で、地元の町で、撮影してSNSにアップしてください！

『管理社会に潜む爆弾魔からの脱出』は2023年9月3日(日)まで東京ミステリーサーカスで開催中。また、名古屋、札幌、横浜、大阪、福岡でも開催が予定されています。「リアル脱出ゲームは好きだけど『PSYCHO-PASS サイコパス』は未視聴」なあなたにも、「リアル脱出ゲームは初心者だけど『PSYCHO-PASS サイコパス』は好き」なあなたにも、自信を持っておすすめできる公演です。

え？ 「リアル脱出ゲームも好きだし、『PSYCHO-PASSサイコパス』も好き」？ シビュラシステムに代わって断言しましょう。公演適性、A判定です！